■テニスボール定理(その5)

【1】特異点定理(毛の生えたボールの定理)

 北極と南極は緯線が集中する特異点である.地球の表面は球面であり,もし南極から北極に向かって経線に沿って風が流れているとすると,北極はいつでも嵐である.

 どのように風が吹こうが地球上のどこかで嵐が起こっているというのが「特異点定理」である.毛の生えたボールをクシでとかしてもかならずどこかにツムジができるのである.

 特異点は必ずひとつはあることになる.政治的には北朝鮮が地球の特異点になっているが,たとえ北朝鮮がそうでなくなったとしても,次は中国,ロシアあるいは別の国が特異点になるはずである.たとえはよくないかもしれないが,数学の定理を理解するためには良い例かもしれない.

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【2】地球面定理

 2次元球面,たとえば,地球の表面上にはちょうどα(たとえば1234キロ)離れていて,f(p)=f(q)(たとえば,同じ気温、同じ大気圧)をもつ2点p,qがある.(しかし,n−1次球面上のn−1点についてこれが成立することはほとんどなく,反例が知られている.)

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