■らせんの問題(その2)

【1】オイラー級数の螺線

 原点をO,点P1を(1,0)とします.点P1において長さ1/2の垂線P1P2⊥OP1を立て点P2(1,1/2)とします.すると,OP2=√(1/1^2+1/2^2)となります.さらに点P2において長さ1/3の垂線P2P3⊥OP2を立てます.OP3=√(1/1^2+1/2^2+1/3^2)となります.これを繰り返せば,1,√(1/1^2+1/2^2),√(1/1^2+1/2^2+1/3^2),・・・,√(Σ1/k^2)が得られ,点P1,P2,・・・は螺線のような図形を作ります.

 動径ベクトルOPkの長さは√(Σ1/k^2)になりますから,k→∞のとき,  |OPk|→π/√6.また,

  |OP1|+|P1P2|+・・・+|Pn-1Pn|=1+1/2+1/3+1/4+・・・→∞.

 すなわち,オイラー級数の収束速度は非常に遅く,その結果,点Pkはゆっくり外向きの螺線を描きながら半径π/√6の極限円に限りなく近づきます.

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