■置換多面体の空間充填性(その66)

 これまで,切頂八面体を{3,4}(110)={4,3}(011),{3,3}(111)で表してきたが,切頂八面体は通常(4,6,6)で表される.

 この表記法の利点は,面数を求めるのに役立つことである.f0=24を既知とすると

  f2=(1/4+2/6)f0=6+8=14

  f1=(1/2+2/2)f0=12+24=36

このように,x/a+y/bの(a,b)の組み合わせを変えることによって,面数を算出することができる.

 (a,b)はいくつのn−1次元面に囲まれるかによって,定められる.

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【1】その51

[1]{334}(0100)

 正三角形が12あるので

  f2=(12/3)・f0=96

 正八面体構造が6つあるので,

  f3=6/6・f0=24

[2]{3334}(01100)

 点Pは5枚の正三角形と8枚の正六角形で取り囲まれることになるから,

  f2=(5/3+8/6)・f0=3f0

 点Pの周りに集まる3次元面は正八面体(頂点数6)1個と切頂四面体(頂点数12)12個である.

  f3=(1/6+12/12)・f0=7f0/6

[3]{33334}(001000)

 点Pは54枚の正三角形で取り囲まれることになるから,

  f2=(54/3)・f0=18f0

 点Pの周りに集まる3次元面は正八面体(頂点数6)36個と四面体(頂点数4)30個である.

  f3=(30/4+36/6)・f0=27f0/2

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【2】その52

[1]n=5のとき{3,3,3,4}(0,1,1,0,0)

 4次元面は

  切頂面{3,3,4}(1,1,0,0)2個・・・頂点数48

  n−1次元面{3,3,3}(0,1,1,0)4個・・・頂点数30

 f4=(2/48+4/30)・f0

 f0=240→f4=10+32=42→OK

[2]n=6のとき{3,3,3,3,4}(0,0,1,0,0,0)

 5次元面は

  切頂面{3,3,3,4}(0,1,0,0,0)3個・・・頂点数40

  n−1次元面{3,3,3,3}(0,0,1,0,0)8個・・・頂点数20

 f5=(3/40+8/20)・f0

 f0=160→f5=12+64=76→OK

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【3】まとめ

 n−1次元面の情報が生かし切れていないように思われる.また,(その53)−(その56)はお粗末と思えるのでやり直してみたい.

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