■置換多面体の空間充填性(その48)

 (その45)〜(その47)では辺接触,面接触,・・・を考慮したが,空間充填2(2^n−1)胞体と2^n+2n胞体では,辺接触,面接触,・・・は関与していないのだろうか?

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 (その47)より,正24胞体では面接触と点接触だけを考えれば頂点周囲に8個の正24胞体が集まる.これは(その41)の結果にも一致している.一方において,3次元面接触以外に,点接触,辺接触,面接触も含めれば28個の正24胞体が集まることになる.

 空間充填2(2^n−1)胞体の場合,単純多面体なので頂点次数はnであるが,そのうち2本だけがn−1次元面に関与していたのではない.n−1本がn−1次元面に関与していたわけで,

  (n,n−1)=n

すなわち,そこに集まるn−1次元面数もnであった.

 このように,置換多面体による空間充填では,頂点回りに集まる多面体数はn+1であることはよく知られていて,辺接触,2次元面接触などは関与していない.

 空間充填2^n+2n胞体の場合,単純多面体ではないため,このように簡単にはいかないが,頂点周囲に集まるn−1次元面数+αが答えとなると思われる.しかしながら,辺接触,2次元面接触などが関与していないとは言い切れないところがある.

 正16胞体,正24胞体でも辺接触,2次元面接触などが関与していかどうかわからないが,これがわかれば空間充填2^n+2n胞体の場合も解決されるだろう.直観的には,立方体の場合よりも少なくなると思われ,正16胞体では10個,正24胞体では8個になる,すなわち,辺接触,2次元面接触などは関与していない方を支持したいところである.

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