■置換多面体の空間充填性(その41)

 空間充填2(2^n−1)胞体の場合,単純多面体なので頂点次数はnであるが,そのうち2本だけがn−1次元面に関与していたのではない.n−1本がn−1次元面に関与していたわけで,

  (n,n−1)=n

すなわち,そこに集まるn−1次元面数もnであった.

 このように,置換多面体による空間充填では,頂点回りに集まる多面体数はn+1であることはよく知られている.

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 空間充填2^n+2n胞体の場合,単純多面体ではないため,このように簡単にはいかない.しかし,考え方は同じで,頂点周囲に集まるn−1次元面数+αが答えとなる.

 2^n+2n胞体は切頂型なので,切頂点周囲に集まるn−1次元面は切頂面か原正多胞体のn−1次元面しかない.したがって,原正多胞体の0次元面数は面数公式から,n−1次元面は反転公式から求めてみたい.

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[1]偶数次元

  (0,・・,0,1,0,・・,0)

  tp=n/2−1,fp=tp

  切頂面:tp+1(ただし,n=2のときは0)

  n−1次元面=2^n-fp-1

[2]奇数次元

  (0,・・,0,1,1,0,・・,0,0)

  tp=(n−1)/2−1,fp=tp+1

  切頂面:tp+1

  n−1次元面=2^n-fp-1

[3]+α

 ここで,切頂面数tp+1が奇数のとき+1,切頂面数が偶数のとき+2とすると

 n=2→4  (OK)

 n=3→4  (OK)

 n=4→8  (?)

 n=5→8  (?)

 n=6→12  (?)

 n=7→12  (?)

 n=8→22  (?)

 n=9→22  (?)

 n=10→38  (?)

 n=11→38  (?)

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