■ペンタドロン・パズルの木工製作(その8)

【1】4次元正8胞体

 4次元正8胞体の点心模型は,白銀菱形六面体4つにより菱形12面体を作る.これが正8胞体の表側で,裏側も考えれば正8胞体になる(4ピース).

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【2】4次元正16胞体

 正四面体の各面上に各面が直角二等辺三角形の正三角錐を4つ貼り付けると,各側面に対角線が1本ずつ入った立方体ができる.その側面を正四面体が対角線をもった正方形に退化したものと考えて,さらに裏側も考えれば5+6+5=16個の正四面体状胞体が集まった正16胞体の胞心模型になる(5ピース).

 中川宏さんの解説によると,4次元正24胞体を作るときにできる切れ端3個で,正八面体の8等分体=4次元正16胞体の3次元投影模型のパーツができる.

 これらをうまく蝶番で繋ぐと正16胞体の点心模型(正八面体の外観)から胞心模型(立方体の外観)2個へ変化する数学おもちゃ(mathemagic)ができる.

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【3】4次元正24胞体の3次元投影(胞心模型)

 正八面体の各面上に扁平な8面体を8つ貼り付けて,正方形面に対角線が2本ずつ入った立方八面体を作る.その正方形面を正八面体が対角線をもった正方形に退化したものと考えて,さらに裏側も考えれば9+6+9=24個の正八面体状胞体が集まった正24胞体になる(9ピース).

 ところで,コラム「カンタベリー・パズルの木工製作(その2)」で紹介した適当な稜が蝶番でつながれた8つの立方体の輪は立方体(2×2×2)に折りたたむことができる.この折りたたみは輪にはならないものの繰り返してできるので,表の24面を裏返すと裏の24面が現れてくることを利用して観光地の写真を貼り付けてあるおみやげグッズもあるという.最も単純なリバーシブル多面体である.

 4次元正24胞体の3次元投影(胞心模型)も同様の変身立体である.以下,エンドレスキューブのように連続回転する様子を掲げる.

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