■多面体巡礼の双対問題(その6)

 正四面体と正四面体,正八面体と立方体,正12面体と正20面体は各稜が互いに他を垂直2等分するように交差させるとができる(複合多面体).このとき,垂直2等分された各稜に注目すると,立方体,菱形12面体,菱形30面体の面の対角線になっている.

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 立方体の表面に立方体を6等分した四角錐を6個貼り付けると菱形12面体が得られる.あるいは,正八面体の表面に正四面体を4等分した三角錐を8個貼り付けると菱形12面体が得られる.

 正12面体の表面に五角錐を12個貼り付けると菱形30面体が得られる.あるいは,正20面体の表面に三角錐を20個貼り付けると菱形30面体が得られる.

 正12面体の頂点をうまく選ぶと立方体を内接させることができるから,その状態で屋根となる五角錐と四角錐を貼り付けて,両者が接するかどうかを調べればよいことになる.

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 立方体の各面に屋根を付けると正12面体ができる.この屋根の高さを計算してみたい.正12面体の二面角は

  cosδ=−√5/5,tanδ=−2

  tan(δ/2)={(1−cosδ)/(1+cosδ)}^1/2

=(5+√5)/2√5≠1

となって,接しないことがわかる.

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