■トーラス面上のグラフ(その3)

 クラトウスキーの定理を使うと4色定理は

 「K3,3とK5をマイナーとして含まないグラフは,頂点を4色で彩色することが可能である.」と言い換えることができる.実際,トーラス面上の地図の塗り分けには7色必要な場合がある.

  [参]前原潤,桑田孝泰「絵ときトポロジー,曲面の形」共立出版

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【1】トーラス面上の地図の彩色

 平面や球面上に描かれた地図に関するオイラーの公式は

  v−e+f=2

でしたが,トーラス上の地図に関するオイラーの公式は

  v−e+f=0

です.

 トーラスでは6個以下の隣接領域しかもたない領域が少なくともひとつあることを証明するために,どの領域も少なくとも7つの領域で囲まれていると仮定すると

  7f≦2e

また,3v≦2eですから

  v−e+f≦2/7e−e+2/3e=−1/21e≠0

という矛盾を引き出すことができます.

 したがって,トーラスでは6個以下の隣接領域しかもたない領域が少なくともひとつあることになります.このことを利用すると,

  「トーラス上のどんな地図でも7色で塗り分けられる」

ことが証明されます.ヒーウッドは実際に7色を必要とする例もあげています.

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