■単純リー環を使った面数数え上げ(その101)

 問題点をもう一度整理してみたい.

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【1】置換多面体の場合

 原正多胞体の面数公式を

  Nk^(n)=n+1Ck+1

とすると,面数公式

  fk^(n)=Σ(j=0~k)Nj^(n)f(k-j)^(n-1ーj)   (k≦n−2)

より,置換多面体の体積公式は

  Vn=(N0Vn-1H0+N1Vn-2H1+・・・+Nn-2Vn-2Hn-2+Nn-1Vn-1Hn-1)/n

 すなわち,4次元の場合は

  V4=(N0V3H0+N1V2H1+N2V2H2+N3V3H3)/4

とするのは自然な発想と思われる.

 実際,この計算は正しいが,5次元の場合は

  V5=(N0V4H0+N1V3H1+N2V2H2+N3V3H3+N4V4H4)/5

では正解よりも小さな値になってしまう.

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【2】正軸体版の場合

 原正多胞体の面数公式を

  Nk^(n)=2^(k+1)nCk+1

とすると,面数公式

  fk^(n)=Σ(j=0~k)Nj^(n)f(k-j)^(n-1ーj)   (k≦n−2)

より,正軸体版の体積公式は

  Λn=(N0Λn-1H0+N1Λn-2H1+・・・+Nn-2Vn-2Hn-2+Nn-1Vn-1Hn-1)/n

 4次元の場合は

  Λ4=(N0Λ3H0+N1Λ2H1+N2V2H2+N3V3H3)/4

とするのは自然な発想と思われる.

 実際,この計算は正しいが,5次元の場合は

  Λ5=(N0Λ4H0+N1Λ3H1+N2Λ2H2+N3V3H3+N4V4H4)/5

とも

  Λ5=(N0Λ4H0+N1Λ3H1+N2V2H2+N3V3H3+N4V4H4)/5

とも異なった値になってしまうというのが,問題になっている点である.

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