■単純リー環を使った面数数え上げ(その44)

 (その39)は重複が生ずるため,意味論的解釈は難しいようであるが,敢行してみたい.その場合の方針としては以下のようなものになると思われる.

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【1】正単体系

[1](011000)の場合

 αnの頂点がtαn-1に置き換わると考えると,(n+1)個の頂点と(n+1,2)個の辺が消えて,tαn-1個の頂点と辺になる.

 すると,最終的な頂点数と辺数は

  (n+1)tαn-1(0)

  (n+1)tαn-1(1)

2次元面以上は残存するから,

  (n+1)tαn-1(k)+(n+1,k+1)

[2](001000)の場合

 αnの頂点がtαn-1に置き換わると考えると,(n+1)個の頂点と(n+1,2)個の辺と(n+1,3)個の2次元面が消えて,tαn-1個の頂点と辺になる.

 すると,最終的な頂点数と辺数と面数は

  (n+1)tαn-1(0)

  (n+1)tαn-1(1)

  (n+1)tαn-1(2)

3次元面以上は残存するから,

  (n+1)tαn-1(k)+(n+1,k+1)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

(n=4)

[1]ではtαn-1(0)=6,tαn-1(1)=10

[2]ではtαn-1(0)=2,tαn-1(1)=6

とカウントされることになる.この方法ではNG.

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【2】正軸体系

[1](011000)の場合

 βnの頂点がtβn-1に置き換わると考えると,2n個の頂点と4(n,1)個の辺が消えて,tβn-1個の頂点と辺になる.

 すると,最終的な頂点数と辺数は

  2ntβn-1(0)

  2ntβn-1(1)

2次元面以上は残存するから,

  2ntβn-1(k)+2^k+1(n,k+1)

[2](001000)の場合

 βnの頂点がtβn-1に置き換わると考えると,2n個の頂点と4(n,2)個の辺と8(n,3)個の2次元面が消えて,tβn-1個の頂点と辺になる.

 すると,最終的な頂点数と辺数と面数は

  2ntβn-1(0)

  2ntβn-1(1)

  2ntβn-1(2)

3次元面以上は残存するから,

  2ntβn-1(k)+2^k+1(n,k+1)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

(n=4)

[1]ではtβn-1(0)=12,tβn-1(1)=24

[2]ではtβn-1(0)=4,tβn-1(1)=12

とカウントされることになる.この方法ではNG.

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