■幾何学におけるマイ未解決問題(その20)

 2(2^n−1)胞体の元素の面数公式のf0は計算済み.しかし,予測値と合致しない.

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 n次元超立方体の対称超平面は2種類あります.ひとつは相対する超平面のの中央にあたるn−1次元超立方体(n枚)ともうひとつは相対する超辺と中心からできるn−1次元直方体(n(n−1)枚)です.対称超平面の個数は合計n^2枚です.

 この断面に垂直な単位ベクトルaと断面積は,それぞれ

[1](1,0,0,・・・,0),1

[2](1/√2,1/√2,0,・・・,0),√2

で表されます.

 そこで,ひとつの対角線を含む切断面の座標をとって

  x1+x2=0

上に含まれる頂点数を求めてみることにすると

  (1,−1,*,・・・*),(−1,1,*,・・・*)

の2^(n-1)個あえい,これはn−1次元直方体になることがわかります.

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 一方,正単体の基本単体をn−1回切頂・切稜すると2n胞体になる.この多面体のすべての頂点を求めてみたところ,頂点数は2^n個あり,この多面体は超立方体と組み合わせ同値であることが確認された.

 胞数2n,頂点数2^nの多胞体を対称超平面で切半すると,切断面はn−1次超立方体(頂点数2^n-1)と組み合わせ同値になることが予想されるが,実際に計算してみると

n   切断面     上    下     計

3     4     2    2     8

4     6     5    5    16

5    12    10   10    32

6    22    21   21    64

7    44    42   42   128

8    86    85   85   256

9   172   170  170   512

10  342   341  341  1024

となって,頂点数2^nが概3等分されていることがわかった.

 2^nは3では割り切れないが,

  2^n=1  (mod3)

  2^n=2  (mod3)

であるから,概3等分されるのである.

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