■オクターブと調律(その3)

 半音12で1オクターブとなる12音階が標準的なのですが,そもそも12音階となることに必然性はあるのでしょうか?

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【1】メルカトールの53音階平均律

 2:1のオクターブの代わりに,周波数比3:1を(12ではなく)13等分割する新しい音階も提唱されています.

 この音階では5と7の13乗が3の整数乗に非常に近いところから由来していて,整数比5:3,7:5,9:7から3^(k/13)をすばらしく近似した音階を構成することができます.

  5^13 〜 3^19, 7^13 〜 3^23

 また,ピタゴラスの完全5度は3/2倍の周波数になっているのですが,2のベキおよび3のベキが僅差になる例として,Ebに対するD#の比

  3^12/2^19〜1+1/73

があげられます.

 log23の連分数展開

  19/12,65/41,84/53,・・・

であることから,オクターブが都合よく12音階平均律,41音階平均律,53音階平均律に分割されることが示されます.53音階平均律系はメルカトールによるものです.

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【2】xx音階平均律

 2音階から60音階までの平均律で,12音階より1.5に近い音は登場するのは

  29音階の17音目:1.50129

  41音階の21音目:1.50042

  53音階の31音目:1.49994

  58音階の34音目:1.50129

 とくに53音階には1.5に近い音があり,17世紀の数学者メルカトールが関心を示したといわれている.

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