■格子正多角形・再考(その1)

 平面上の点で座標が両方とも整数の点を格子点といいます.格子正多角形の問題はフフェルマーの二平方和と密接な関係があります.

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(Q)面積nの正方形n(nは自然数)の4つの頂点がそれぞれ空間格子点Z^3に載るようにしたい.どのようなnについて可能であるか?

(A)たとえば7は3つの平方の和には書けないことからわかるように,このようなことはいつでもできるとは限らない.nが奇数の平方因子を含まないならば,この問題は座標面以外の空間格子点に載せることはできない(座標面上だったらできることもあるしできないこともある).

 n=1,2,3,4,5,6,7,8は奇の平方因子を含まないが,n=9=3^2の場合,たとえばA(−1,2,2),B(2,−1,2)とすればよい.

 この問題の高次元化はすぐ考えられる.

(Q)4次元空間に与えられた面積nの正方形をはめ込むことができるか?

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(Q)正方格子Z^2の格子点3個を選んで正三角形を作ることは可能か?

 この問題は不定方程式

  x^2+y^2=z^2+w^2=(x−z)^2+(y−w)^2

を解くことと同じである.

 一般に,どのようなnに対して正n角形が作れるかについては,正方格子の代わりに正三角形格子ではどうなるか? 立方格子では・・・? m次元格子では・・・?と発展展開させることができる.さて,答は・・・?

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