■ペントミノとヘキサモンド(その6)

【1】L字型タイル

 対称な台形は自己複製可能であるが,それを2個組み合わせたスフィンクス型レプタイルは自己複製可能である.同様に,正方形は自己複製可能であるが,それを3個組み合わせたL字型レプタイルも自己複製可能である.

 ところで,2^n×2^n−1=4^n−1=(4−1)(4^n-1+4^n-2+・・・+1)であるから,2^n×2^n−1は3で割り切れる.実は,L字型レプタイルには,2^n×2^nのマス目から任意の1マスを切り取っても,L字型レプタイルを使ってカバーできる.

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 これはL字型レプタイルのもうひとつの有名な性質で,数学コンテストで何度も取り上げられたことがある.証明は簡単で,数学的帰納法による.すなわち,

[1]2×2のマス目から任意の1マスを切り取っても,L字型レプタイルを使ってカバーできる.

[2]4×4のマス目から任意の1マスを切り取っても,L字型レプタイルを使ってカバーできる.(4×4のマス目の中央部にL字型がくるようにする)

[3]8×8のマス目から任意の1マスを切り取っても,L字型レプタイルを使ってカバーできる.(8×8のマス目の中央部にL字型がくるようにする)

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【2】W字型タイル

 L字型タイルはトロミノであるが,ここではW字型タイル(Wペントミノ)

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による平面充填を考える.配列の仕方は一義的ではないが,周期的にも非周期的にも配列させることができる.

 2^n×2^n+1=4^n+1=(4+1)(4^n-1−4^n-2+・・・±1)であるから,2^n×2^n+1は5で割り切れる.

[Q]W字型タイルには,2^n×2^nのマス目に任意の1マスを付加したものに,W字型タイルを使ってカバーできるか?

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