■ハンケル行列式(その3)

 ハンケル行列式はベキ級数を連分数に書き換えたり,パデ近似する際にも用いられます.今回のコラムでは,ハンケル行列式とは無関係ですが,特殊な形の行列をいくつか紹介します.

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[1]フランク行列

  aij=i  (i≦j)

  aij=j  (i>j)

 5次のフランク行列

  [1,1,1,1,1]

  [1,2,2,2,2]

  [1,2,3,3,3]

  [1,2,3,4,4]

  [1,2,3,4,5]

 n次のフランク行列の固有値は理論的にわかっています.(i=1〜n)

  λi=1/2(1−cosπ(2i−1)/(2n+1))

[2]ヒルベルト行列

  aij=1/(i+j−1)

  逆行列の計算で非常に丸め誤差が混入しやすい悪名高い行列

  とくに次数が大きくなると性質が急に悪くなり数値的に求めにくくなる(たとえば,次数>10)

[3]Pei行列

  対角要素はd,非対角要素は1

[4]ランダム行列

  乱数を要素とする行列

[5]ウィルソン行列

  [5,7,6,5 ]

  [7,10,8,7]

  [6,8,10,9]

  [5,7,9,10]

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