■書ききれなかった微分積分の話(その29)

 (その26)の問題

  y=(1+1/x)^(x+1/2)>e=2.71828

において,yが増加関数であれば

  2^3/2=2.82843

  (2π)^1/2=2.50663

  (2π)^1/2<e<(2・4)^1/2=2^3/2<y

であるから,問題としては

  y=(1+1/n)^(n+1/2)>(2π)^1/2

でもよかったものと思われる.

 しかし,x→∞のとき,y→eであるから,yは増加関数のはずがない.肝心のyが増加関数であることを数値計算で確認してみたい.ところが,・・・

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 x      y

1 2.82843

1.1 2.81399

1.2 2.80227

1.3 2.79262

1.4 2.78457

1.5 2.77778

1.6 2.77199

1.7 2.76702

1.8 2.76272

1.9 2.75897

2 2.75568

2.1 2.75277

2.2 2.7502

2.3 2.7479

2.4 2.74585

2.5 2.744

2.6 2.74233

2.7 2.74083

2.8 2.73946

2.9 2.73821

3 2.73707

 増加関数どころか減少関数であった.どこかで不等号の向きを間違えたのであろう.

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