■トーラス面上の円(その7)

 トーラスを中心軸に平行な切断面に現れる曲線をカッシーニの卵形線という.

  [参]磯田正美「曲線の辞典」共立出版

によると,カッシーニはパリ天文台の初代台長.木星・金星の観測に実績を残した.惑星の軌道が卵形線であると考えたとある.

 ペルセウスの円環曲線はカッシーニの卵形線と同じであるが,カッシーニの卵形線4種類の中で,凸卵形を表している.ペルセウスは紀元前2世紀の人であるが,アポロニウスが円錐曲線を取り扱ったように,この曲線の性質を解明したと記されている.

 [参]には,ヴィラソーに関する記載はなかったが,

  ペルセウス(紀元前2世紀)

  カッシーニ(17世紀)

  ヴィラソー(19世紀)

ということになる.

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 (その6)に引き続き,阪本ひろむ氏が図を提供してくれた.

[1]y軸に関する等高線表示(r0=1/2,r1=1)

[2]斜めに切る(r0=1/2,r1=1)

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