■円の循環定理(その6)

 (その5)と比較されたい.

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[4]焦点を共有する2次曲線

[a]任意の2点を与えると,これを焦点とする無数の楕円および双曲線が描ける.このとき,楕円同士,双曲線同士は交わらないが,任意の楕円と双曲線は直交する.

  x^2/(a^2+λ)+y^2/(b^2±λ)=1

 共焦点円錐曲線族を考える.点P(x,y)は直線F1F2上にないものとする.点Pを楕円と双曲線が通るとき,そのパラメータをλ1,λ2とするとき,

  P(λ1,λ2)

を楕円座標と呼ぶ.このとき楕円と双曲線は互いに直交する.

 デカルト座標は楕円座標を使って

  x^2=−(a^2+λ1)(a^2+λ2)/(b^2−a^2),

  y^2=−(b^2+λ1)(b^2+λ2)/(b^2−a^2)

と表される.

[b]任意の1点とそれを通る直線を与えると,これを焦点対称軸とする無数の放物線が描ける.このとき,向きが異なる任意の放物線は直交する.

 焦点を(e,0)とし,x軸に垂直な準線をもつ放物線族の方程式は

  y^2=(e+λ)(x+λ)

となる.

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[5]焦点を共有する2次曲面

[a]楕円面と一葉双曲線と二葉双曲面は直交曲面をなす.

  x^2/(a^2+λ)+y^2/(b^2+λ)+z^2/(c^2+λ)=1

 3次元においては,

  x^2/(a^2+λ)+y^2/(b^2+λ)+z^2/(c^2+λ)=1

で,楕円面と一葉双曲線と二葉双曲面を含む.

  −c^2<λ<−b^2のとき,二葉双曲面

  −b^2<λ<−a^2のとき,一葉双曲面

  −a^2<λのとき,楕円面

これら3つの共焦点2次曲面は互いに直交する.

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