■可能なタイル貼り・不可能なタイル貼り(その2)

【1】トロミノ問題

(Q)L字型のトロミノ

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を合同な4片に分割せよ.

(A)

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(Q)2^n×2^nの格子盤から1個のマス目を切り取ったものは,すべてL字型トロミノ

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で覆いつくすことができるか?

(A)2×2から1マス切り取ったものはトロミノであるから,n=1のとき覆いつくすことができることは明らか.nのとき覆いつくすことができると仮定して,2^n+1×2^n+1の格子盤から1マス切り取ったものを考える.

 この格子盤を4等分して,中央部から

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を取り去ると,1マス取り去られた2^n×2^nの格子盤が4つできる.仮定より,これら4つの格子盤はトロミノで覆いつくすことができるから4つ合わせれば任意の1マスを切り取った2^n+1×2^n+1の格子盤になる.

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 こうして数学的帰納法による証明が完了したというわけであるが,ところで2^n×2^n−1が3で割り切れることが問題の前提条件として必要である.フェルマーの小定理より

  2^n×2^n=4^n=1   (mod 3)

であるが,連続するk個の整数の積がk!で割り切れることを使えば(フェルマーの小定理のごとき牛刀をもちだすまでもなく)3で割り切れることを証明することができる.

  (2^n−1)2^n(2^n+1)は6で割り切れる

 →(2^n−1)(2^n+1)は3で割り切れる

 →2^n×2^n−1は3で割り切れる

 2^n×2^n−1=4^n−1=(4−1)(4^n-1+4^n-2+・・・+1)であるから,2^n×2^n−1は3で割り切れるとする方が簡単かももしれない.

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【2】トロミノ問題(補足)

 実は,L字型レプタイルには,2^n×2^nのマス目から任意の1マスを切り取っても,L字型レプタイルを使ってカバーできる.これはL字型レプタイルの有名な性質で,数学コンテストで何度も取り上げられたことがある.

 証明は簡単で,数学的帰納法による.すなわち,

[1]2×2のマス目から任意の1マスを切り取っても,L字型レプタイルを使ってカバーできる.

[2]4×4のマス目から任意の1マスを切り取っても,L字型レプタイルを使ってカバーできる.(4×4のマス目の中央部にL字型がくるようにする)

[3]8×8のマス目から任意の1マスを切り取っても,L字型レプタイルを使ってカバーできる.(8×8のマス目の中央部にL字型がくるようにする)

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