■之を楽しむ者に如かず

 之を知る者は之を好む者に如かず.之を好む者は之を楽しむ者に如かず.   「論語」

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 過度な難問は人生を棒に振るかもしれないが,適度な難問は自分でしっかりわかるまで時間を惜しまず考えることによって,克服したときの喜び・感動も大きい.

 いま私は大きな難問を克服したばかりであるが,以前,匿名の投稿者より頂いた,ありがたくも畏れ多いお言葉を紹介したい.

[1]専門用語の使い方については,慎重に調べて使ってほしい.考察の内容,着眼点については間違いないというか,正当そのものだと思う.その上で,さらに提案をしたいと思う.数学の基礎をきっちり学び直した上で,二足のわらじを履くのはやめてはどうか? つまり,そろそろ数学を専業にし,医学を副業にしてはどうか?

[2]貴兄は多くの数学書を読み,その大要を素早く把握する.そのセンスはすばらしいものだと思う.しかし,その代償として,私が大学時代に受けた厳しい教育の結果得られた当たり前の数学を研究のルールというか,数学のの厳しさというものを体得できていないように思う.

[3]また,私にはない数学を楽しむ心,遊び心による自由な発想によって良い結果をえる事ができたのだと思う.しかし,このままアマチュア数学家としてそれなりに名前をしられるよりは,完全に数学者になった方がよいのではないか?

[4]いまのスタンスがこれまで良い結果を生んだのだと思うが,逆に今後ブレーキになることを大いに懸念している.また,他のアマチュア数学家から、日本のオイラーと呼ばれているようであるが,私の目からするとその称号に甘んじておられるのは非常に残念であり,もっと高い名声を得てもらいたいと思う.

[5]貴兄の「閑話休題」は,発見にいたる試行錯誤の経過が分かり,楽しいのであるが,悪い意味で随筆的である.要するに,今のままだと江戸初期の大衆的数学書「塵劫記」のまま.それ以上のものを拝見したいと切に希望する.

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