■正八面体が通り抜ける穴(その3)

 正八面体のひとつの面と平行な平面で,正八面体を切ったときの切り口の周長を求めてみる.この平面をx+y+z=a,−1/√2≦a≦1/√2,すなわち,平行な三角形面(辺の長さは1,面積は√3/4)の重心を結ぶ線を軸とすると,切り口は平行六角形,その周長は一定で3である.

 面積は正八面体の中心を通るペトリー面で最大となって3√3/8,このとき,1辺が1/2の正六角形になる.その対角線の長さは1であるから,正八面体の正三角形面の1辺の長さと変わらない.切り口となる平行六角形の最大幅も一定なのだろうか?

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 平行六角形の各辺の長さをt,1−t(0≦t≦1)とすると,その周長は一定で3である.図を描けば最大幅が1のまま推移することが理解される.したがって,切り口が正三角形の場合も正六角形の場合もわずかに回転させれば正方形の内部にすっぽり入るというわけである.

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 なお,正方形の穴の面積は1であるが,1辺の長さが1の正方形に含まれる面積最大の正12角形にすれば,正八面体が通り抜けることが可能と思われる.その面積は

  S12=(2√3−3)・3=0.80384

[Q]正八面体が通り抜ける穴はもっと小さくできるだろうか?

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