■ワイソフ計量空間(その7)

 ワイソフベクトルを

  m=(m0,m1,・・・,mn-1)

  miは0または1で,同時に0であってはならない

と表記する.さらに,ワイソフベクトルをある規則にしたがって変換したベクトルを

  b=(b0,b1,・・・,bn-1)

 同様に,当該準正多胞体の面数ベクトルと原正多胞体の面数ベクトルを

  f=(f0,f1,・・・,fn-1)

  g=(g0,g1,・・・,gn-1)

と表記する.

 fn-1は内積を用いて

  fn-1=b・g=Σbkgk

で計算される.

 f0は経路数Gkを多面体的組み合わせ論的に計算することによって,

  f0=Gkgk

で計算されるというのが,これまでの要旨であった.

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[補]3次元正多面体は5種類あり,正四面体は自己双対である.4次元正多胞体は6種類あり,正5胞体,正24胞体は自己双対である.5次元以上の正多胞体は3種類あり,正n+1胞体は自己双対である.

 3次元準正多面体は13種類あり,製作法から

  切頂型・・・7種類

  切頂切稜型・・・4種類

  ねじれ型・・・2種類

と分類される.ねじれ型は特殊型であって,これの高次元対応物がいくつあるかはわかっていない.

 そのため,ここでは切頂型・切頂切稜型準正多胞体のみ扱うことにするが,正多胞体を含め,これらは積正多胞体(PRPs)と総称されている.すなわち,正軸体系の準正多胞体は正軸体と超立方体を伸縮させたものの積集合(intersection),正単体系の準正多胞体は正単体と天地逆転させた正単体を伸縮させたものの積集合という意味なのであろう.

 しかし,よく考えてみると積集合として得られる多胞体は切頂型(正軸体系切頂型は2^n+2n胞体,正単体系切頂型は2(n+1)胞体)に限られるので,適切な呼び名とはいえない.

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