■グレゴリー・ライプニッツ級数のオイラー積(その2)

 素数をわたる無限積

  Πp^2/(p^2−1)=4/3・9/8・25/24・49/48・・・=π^2/6

が成り立つ.

 なぜならば,オイラー積より

  Πp^2/(p^2−1)=Π1/(1−1/p^2)=π^2/6=ζ(2)

 ついでながら,すべての素数をわたる無限積

  Π(p^2+1)/(p^2−1)=5/3・10/8・26/24・50/48・・・=5/2

が成り立つ.

 一見ありえない数値のように思われるが,この証明はやさしい.

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(証)

  Π(p^2+1)/(p^2−1)=Π(p^4−1)/(p^2−1)^2

 =Π(1−1/p^4)/(1−1/p^2)^2

 ここで,ゼータ関数のオイラー積は

  ζ(s)=1/1^s+1/2^s+1/3^s+1/4^s+・・・

=(1+1/2^s+1/4^s+1/8^s+・・・)(1+1/3^s+1/9^s+・・・)(1+1/5^s+・・・)・・・

=1/(1−2^-s)・1/(1−3^-s)・1/(1−5^-s)・1/(1−7^-s)・・・

=Π(1−p^-s)^-1   (但し,pはすべての素数を動く.)

より,

  ζ(2)=Π(1−1/p^2)^-1=π^2/6

  ζ(4)=Π(1−1/p^4)^-1=π^4/90

と表される.

 したがって,

  Π(p^2+1)/(p^2−1)=Π(p^4−1)/(p^2−1)^2

 =Π(1−1/p^4)/(1−1/p^2)^2

 =ζ(2)^2/ζ(4)=90/36=5/2

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