■紛らわしい式(その2)

 平面グラフに対しては,不等式

  e≦3v−6

が成り立ちます.

 一方,(その1)に掲げた証明は

  2e≧3f

を用いていたものですから,e≦3v−6を用いたものに書き換えてみます.

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【1】完全グラフK5の問題

 v=5,e=10.もし,K5が平面的であるならば,

  e≦3v−6

であるが,この不等式が成り立たないので,平面グラフではない.

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【2】完全2部グラフK3,3の問題

 この問題のグラフ(v=6,e=9)に対して,不等式

  2e≧3f

はもう少し良くなる.各面は少なくとも4つの辺をもたなければならないから,

  2e≧4f

 オイラーの公式に代入すると

  v−e+f=v−e+2e/4≧2 → e≦2v−4

しかし,v=6,e=9に対してこの不等式が成り立たないので,平面グラフではない.

[補]平面性はe≦2v−4であるが,2次元の幾何学的安定性はe≧2v−3.これも紛らわしい.

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