■追跡曲線(その15)

 対数らせんの方程式は

  r=a^θ,dr/dθ=a^θloga

になる.

 今回のコラムでは

[Q]正三角形の3つの頂点の1匹ずつ犬がいる.それぞれ,同じ速さで隣の犬を追いかけたとする.それぞれの犬はいつも前方にいる犬に向かって同じスピードで進む.3匹の犬を結ぶ図形は回転しながら次第に小さくなる正三角形になり,元の正三角形の中心で出会うことになる.このとき犬のたどる軌跡は?

[A]対数らせん

の問題点を洗い出してみたい.

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【1】動機

 一般に与えられた三角形の各辺を同じ倍率kで伸縮した位置に点をとって作った三角形の面積は,もとの三角形の面積の

  M=3k^2−3k+1=3(k−1/2)^2+1/4

倍になる.

  k=1/3 → M=1/3  (3等分)

  k=1/2 → M=1/4  (4等分)

  k=2/3 → M=1/3  (3等分)

  k=1   → M=1

  k=2   → M=7    (7等分)

となる.

 k=2の場合,拡大三角形の1辺の長さは√7になる.ここで,余弦定理

  1^2=2^2+(√7)^2−2・2・√7cosα

  cosα=5/2√7

 θがarccosα進む毎にrの値が√7倍になる→B=√7の1/arccosα乗

もし,r=aexpbθの形であれば

  B=expb=√7の1/arccosα乗

  b=1/2arccosαlog7

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 k=3の場合,拡大三角形の1辺の長さは√19になる.ここで,余弦定理

  2^2=3^2+(√19)^2−2・3・√19cosα

  cosα=4/√19

 θがarccosα進む毎にrの値が√19倍になる→B=√19の1/arccosα乗

もし,r=aexpbθの形であれば

  B=expb=√19の1/arccosα乗

  b=1/2arccosαlog19

となって,一意に定まらないからである.

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【2】計算結果

 一意に定まらないどころか,かなりの食い違いをみせる.

 k       B

1.2 7.74621

1.4 10.0925

1.6 12.6727

1.8 15.4768

2 18.4977

2.2 21.7299

2.4 25.1694

2.6 28.8126

2.8 32.6568

3 36.6991

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