■石鹸の泡とオイラーの多面体定理(その3)

 ここでは頂点価数3の無限タイル貼りを考える.<p>をひとつの面当たりの平均辺数,すなわち

  <p>=ΣpiFi/F,<p>F=ΣpiFi

とする.

 無限のタイル貼りについて,

  V−E+F=2

  3V=2E,ΣpiFi=<p>F=2E

が成り立つから,

  (2/<p>−1/3))E=2

 E→∞において,<p>=6が得られる.すなわち,2次元泡細胞の辺数の平均は≦6であり,すべての泡細胞が6辺以上の辺をもつことは不可能である

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【1】細胞分裂

 次に,2次元泡細胞の細胞分裂を考えよう.親細胞から2つの嬢細胞が生み出される.親細胞がm角形であるとすると,2つの嬢細胞の辺の数の合計は

  m+4

の辺をもつ.

 2次元泡細胞の辺数の平均が6となるためには,

  (m+m+4)/3=6 → m=7

すなわち,親細胞は7角形でなくてはならないことがわかる.

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