■折り紙と正多角形(その8)

 折り紙の基本の折り目はいずれも半分に折るもの,すなわち,正方形の対角を合わせる形で斜めに折るか,隣り合う角を合わせる形で中心線に沿って折るかである.

 芳賀の定理とよばれるのものは50ほどあるという.今回のコラムでは,もうひとつの芳賀の定理

[定理]正方形の折り紙に任意の折り目をつけて,これを母線とする.正方形のそれぞれの辺を母線に合わせて折り,折り目を作ってから広げる(6回).折り線の交点はすべて正方形の対角線と中心線上に位置する.

について考えてみたい.

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【1】証明

 1辺の長さが8の正方形の頂点を

  A(−4,8)

  B(−4,0)

  C(4,0)

  D(4,8)

にとる.

 辺AD上の点P(a,8),辺CD上の点Q(4,b)を結ぶ線

  y−8=(b−8)/(4−a)・(x−a)

を母線とする.母線の傾きをベクトル表示すると

  (4−a,b−8)=(α,β)

 APを母線に合わせて折る.折り目の方程式の傾きをmとすると

  y−8=m(x−a),m>0

で表される.折り目の傾きをベクトル表示すると

  (−1,−m)

 角∠APQを二等分するから

  1=(−α−mβ)/(α^2+β^2)^1/2

 これより,傾きmが求まる.

  m1=−{(α^2+β)^2)^1/2+α}/β

 BCを母線に合わせて折ると,折り目の方程式は

  y−b=m(x−4),m>0

で表される.折り目の傾きをベクトル表示すると

  (−1,−m)

 角∠CQPを二等分するから

  m={α+mβ}/(α^2+β^2)^1/2

 これより,傾きmが求まる.

  m=α/(α^2+β^2)^1/2−β)

  m2=((α^2+β^2)^1/2−β)/α

 m2=1/m1ではないのである.ここで,2直線

  y−8=m1(x−a)

  y−b=m2(x−4)

の交点がy=x+4上にあることを証明すればよい.

  m1(x−a)+8=m2(x−4)+b

  (m1−m2)x=am1−8−4m2+b

  (m1−m2)y=m1(m1−m2)(x−a)+8(m1−m2)

  (m1−m2)(y−x)=m1(am1−8−4m2+b)−am1(m1−m2)+8(m1−m2)−am1+8+4m2−b

=−m1m2(4−a)+(b−a)m1−4m2+8−b=4(m1−m2)

  −m1m2(4−a)+(b−a−4)m1+8−b=0

  −m1m2(4−a)+(b−8−a+4)m1+8−b=0

  −m1m2α+(α+β)m1−β=0

となることを示せばよいことになる.計算を続行すればこれを示すことができる.

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