■詐欺ジョンソン・ザルガラー多面体?(その13)

 とんでもない性質とは何かということはさておき,計算にミスがあることが判明.急転直下,詐欺多面体であると断定されてしまった.残念ながら計算ミスで,式をひとつ加えたところ,かえって計算がうまくいったので大丈夫だと思ったのが誤りであった.結局,阪本ひろむ氏ができなかったといっていたことが正しかったのである.

===================================

 今回の一件は,方程式を1つ落としたり,加えたりするとジョンソン立体のような図形は結構ありうることを示唆しているから,"Near Miss" を系統的に見つける方法があると思われる."Near Miss" の定義にもよるが,現実的に作れて,しかもけっこう美しいという多面体の一群が出てくるかもしれず,魅力的なテーマであろう.→(その10)参照

 ザルガラーの論文の図187にはケアレスミスがあるけれど,結果的にはそこに多面体は存在しなかったということになる.ただし,ザルガラーの論文の場合分けに「もれ」がある可能性を示唆するものではある.彼の論文で人力に頼っているところを,改めてプログラムで書き直して,系統的に再検査してみると,新しいものが出てくる可能性は残されているのである.なかなか大変ではあろうが・・・.

 残念ではあったが,ここ1週間くらい,みんなでワイワイやって盛り上がって,結局間違いだと判明したが楽しかったと思う.いろいろお騒がせしたようで,すいません.

===================================