■πの乱数度(その2)

 アルキメデスはπの攻略法を初めて考案した人物ですが,まず,円に内接・外接する2つの正六角形を描きました.これだけでπの値は

  3<π<2√3=3.46

が得られます.さらに彼は円に内接・外接する正96角形による計算から

  3・10/71<π<3・1/7

あるいは小数で表すと3.14084<π<3.142858よりπ=3.14という近似値を求めています.

 もし,円に内接・外接する2つの正方形を描いていたならば

  2.83=2√2<π<4

ルーローの三角形を作図したならば

  3<π

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 現時点で最大のメルセンヌ素数は2^43112609−1で1300万桁ある.巨大な素数の発見は,実用面では暗号の作製・解読に役立つ.それに対して,πが完全無欠な乱数だとしても実用的な応用があるとは思えない.

 πには少なくとも何進法かの表現の下でなにか隠された未発見の規則性があるに違いないと信じている人もいる.たとえば,カール・セーガン「コンタクト」では異星人が地球人に,11進数の10^20桁目から先はランダムでなくなって,0と1だけでかかれていると告げる.

 個人的にはπには秩序はなく,仮にあったとしたらむしろおかしなことになると思う.もっとも,この論法はゼータ関数ζ(s)=0の零点がs=1/2+tiの線上以外にはあってほしくないという願望の現れと同じものである.

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