■シュタイナー数とシュタイナー点(その9)

[Q]e^eに最も近い整数を求めよ(大学入試問題)

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 試験問題の前提として、たとえばeの近似値があたえられてるかどうか? 自然体数表があたえられているのか?

 もし、これが与えられていれば、試す整数は限られているので、実際計算してみることになる。あるいは、e^xの展開式を用いても良い。

 しかし、eの近似値を全く知らずに問題を解くことはできるのだろうか?

  e^x = 1 + x + x^2/2 + x^3/6 + x^4/24 + x^5/120 + x^6/720

をしっていれば、これをもとにeを計算(x=1とおく).この近似値をもとに、e^eを近似計算することになる。

 e^xの展開式は、試験問題のなかで「この式を使え」という前提でだしてもよいし、大学受験するものは既知として出題してもよい。

 そうでなければ、eの近似値と、自然対数関数表を与えてもよいとおもう。

e^e = nからlog n = e

を導くだけでも、大抵の学生は引っかかるだろうし、対数表の桁数を少なくして一次補間させるだけでもかなりの勉強となるだろうから、立派な入試問題になると思う。

 試験時間に余裕があるなら、最初のほうが良いかもしれない。

 但し書きがeは自然対数の底であるだけで,eの近似値があたえられていなければ,自分でeの近似値を覚えておいて、級数展開

  1 + x + x^2/2 + x^3/6 + x^4/24 + x^5/120 + x^6/720

を計算ということになるだろう。

 ついでに言うと、六次の項まで級数をもとめておけば、有効数字3-4桁で、正しい結論に達せるようだ。また、級数の次数がたりないと、こたえから一つぐらいはずれても、方法が合っていれば部分点ぐらいもらえるだろう。  (阪本ひろむ)

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