■和算と算額(その30)

 同じ長さの辺をもつ三角形(a,b,c)と(a’,b’,c)の2つを貼り合わせることで,

  三角形(a+a’,b,b’)

  三角形(a−a’,b,b’)

を合成することはできないものだろうか? 阪本ひろむ氏が同じ長さの辺をもつ三角形のペアについて,補角をなすかどうかを調べてくれた.

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【1】補角三角形

 a,b,cを見つけるとき,aとbが互いに素であることを仮定して計算したが,今回はこの条件なしにa,b,cを求めた.また,λ=2,a,bのmaxを10000にした.2つの三角形で補角になっている鋭角三角形と鈍角三角駅を見つけるために,エレガントではないかもしれないが,余弦定理を用いた.そのような三角形のペアの抽出を試みたが,見つからないようである.

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【2】算額について思うこと

 日本や中国の場合,問題と答えは呈示しているが,計算過程や証明は述べられていないことが多い.算額の場合も然り.今日の数学の手法で算額の問題を解くことも結構であるが,算額を書いた人間はどのような手法で答えを出しに至ったか? そこら辺の考証はどの程度なされているだろうか?

 なお,藤原松三郎先生の最後の弟子,土倉先生(東北大学名誉教授)はいまでもご健在で,算額や和讃書の研究をいまでも精力的になさっているよし.   (阪本ひろむ)

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