■ピタゴラスの定理の拡張(その4)

  大円(半径R),小円(半径r),中心間距離d

では

  s=(1−sin(π/n))/(1+sin(π/n))

とおくと

  d^2=r^2−rR(s+1/s)+R^2

が成り立つ.これがシュタイナーの定理に対応するオイラー・フース型定理である.

 ところで,この定理は余弦定理

  c^2=a^2+b^2−2abcosθ

によく似ている.

  (s+1/s)/2=cosθ

というわけであるが,これを「パップスの定理」や「スチュアートの定理」をつかって導き出すことはできるだろうか?

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 A(0,d+r)

 B(0,d)

 C(0,d−r)

 D(R,0)

 O(0,0)

 AD=a,BD=b,CD=Cとして,入れ子になった三角形を考えると,

  a^2=(d+r)^2+R^2

  b^2=d^2+R^2

  c^2=(d−r)^2+R^2

となる.

 次に,△ACDに対して,パップスの定理を適用すると

  a^2+c^2=2b^2+2r^2

△BODに対して,スチュアートの定理を適用すると

  b^2|d−r|+rR^2=d(c^2+r|d−r|)

 この式に

  b^2=d^2+R^2

  c^2=(d−r)^2+R^2

を代入するとR,r,dの関係式が得られると思われたのだが,結局,トートロジー(恒真命題)になって,振り出し(0=0)に戻ってしまうだけであった.

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