■n次元の立方体と直角三角錐(その110)

 正軸体の頂点を(±1,0,0,0,0)とその置換とすると

  x=2/5,x/2=1/5

 5次元の正軸体に対し(x,x,x/2,0,0)など(およびその置換と±をつけた点は240点あります.この点は辺上ではなく,正三角形の面上の3点ずつ(80面あって3×80点)あり,1辺がもとの正三角形のx/2の長さの小正三角形を作ります.これは表面をなす4次元正5胞体を辺の中点より深く切ったことになります.

 正5胞体を辺の中点で切った図形はE4型の準正多面体で,正四面体5個,正八面体5個の10胞で囲まれます.したがって,当面の正単体の切り口は切頂四面体の他,正八面体を面に平行に切った形(たぶん切頂八面体)も含みます.その他,x1=x2=2/5といった面(3次元の切り口)上では正八面体も現れます.

 ひとつの頂点に隣接する頂点が6点ずつで,辺は合計720本になりますが,その間の角60°,120°でよいとして,90°は上述切頂八面体から生ずる正方形(?)を表すのではないかという気がします.もとの正軸体の面(正三角形)上の小正三角形には両側から切頂四面体が重なりますが,それに隣る正六角形の間は切頂八面体(に近い形?)が埋めるような感じがします.

 辺の中点よりも深く切れば,当然もとの正軸体で辺,面,胞の隙間を埋める形の多胞体が生じるはずです.その形はまだよくつかめません.いずれにせよ,4次元の正5胞体(正単体)を深く切った形をよく調べるのが先決です.切頂四面体と正八面体とで囲まれる図形というのでは済まないような気がします.   (一松信).

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