■初等幾何の楽しみ(その36)

 双心n角形の場合の基底をBnとする.

[1]双心三角形

  B3=R^2−2Rr−d^2=0   (オイラーの定理)

[2]双心四角形

  B4=2r^2(R^2+d^2)−(R^2−d^2)^2=0    (フースの定理)

[3]双心五角形

  B5=d^6−2d^4rR+8d^2r^3R−3d^4R^2−4d^2r^2R^2+4d^2rR^3+3d^2R^4+4r^2R^4−2rR^5−R^6=0

[4]双心六角形

  B6=3d^8−4d^6r^2−12d^6R^2+4d^4r^2R^2−16d^2r^4R^2+18d^4R^4+4d^2r^2R^4−12d^2R^6−4r^2R^6+3R^8=0

[5]双心七角形

  B7=d^12+4d^10rR−24d^8r^3R+32d^6r^5R−6d^10R^2−4d^8r^2R^2−16d^6r^4R^2−20d^8rR^3+64d^6r^3R^3+15d^8R^4+16d^6r^2R^4+32d^4r^4R^4+64d^2r^6R^4+40d^6rR^5−48d^4r^3R^5−32d^2r^5R^5−20d^6R^6−24d^4r^2R^6−16d^2r^4R^6−40d^4rR^7+15d^4R^8+16d^2r^2R^8+20d^2rR^9+8r^3R^9−6d^2R^10−4r^2R^10−4rR^11+R^12=0

 変数を消去することによってこれらの基底を得るのであるが,いきなり正解にこぎ着けられるわけではない.

 たとえば,双心五角形の場合,

  B3^aB4^bB5^c=0

のような形になるが,B3≠0,B4≠0であるからB5=0が正解になる.

[1]五角形が三角形と四角形に分解できること(a,b,cは分割の仕方に関係しているかもしれない)

[2]ポンスレーの定理は2つの円を2つの楕円ばかりか,どんな円錐曲線に置き換えても成立すること

から,このようなダミー解が派生するものとと思われる.

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