■スターリングの公式の図形的証明?(その20)

 (その18)(その19)では,スターリングの公式

  n!/n^n 〜 √(2πn)/e^n

とその図形的近似式

  n!/n^n≒√(2n/π)(π/8)^n

に等価な半径公式が,それぞれ

  rs^2 〜 r^2=1/(1+log(πe/8))=1/(1.0652875n)

  r^2 ≒ 1/n

であることをみてきた.

 すなわち,

[1]best fitする超球の半径は,n→∞になるにつれて,

  rs^2 〜 r^2=1/(1+log(πe/8))=1/(1.0652875n)

に収束すること(スターリングの公式の最良近似球),

[2]r^2=1/nは最適ではないにせよ,かなりいい線をいっている近似球体であること

 しかしながら,これはnが十分大きいときの話であって,

  n!/n^n≒√(2n/π)(π/8)^n

が最適となるnは存在する.

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 スターリングの公式:n!/n^n 〜 √(2πn)/e^n

と比較してみると,

  (πe/8)^n=π

  nlog(πe/8)=log(π)

  n=17.5337

 図形的近似公式

  n!/n^n≒√(2n/π)(π/8)^n

はn=17〜18付近で精度が高いことがわかる.

 もし,対数計算が使えなければ,πe=8.539・・・より

  (πe/8)^n=(1+0.539/8)^n≒1+0.539n/8=3.14159

から手計算できる(n=31.7861).

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