(その21)では非整除性の証明を試みたが,完結には至らなかった.無駄があるためである.
1^n・2^n(n-1)/2・3^n(n-1)(n-2)/6・・・n^1=Πk^(n,k)
の代わりに
2^n・2^n(n-1)/2・2^n(n-1)(n-2)/6・・・2^1=Π2^(n,k)=2^(2^n-1)=2^(2^(2^k)-1)
を考えたが,無駄を省くために
1^n・2^n(n-1)/2・2^n(n-1)(n-2)/6・・・2^1=Π2^(n,k)=2^(2^n-1-n)=2^(2^(2^k)-1-2^k)
としたとしても大きな差を生ずることはなさそうである.そこで,・・・
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区間[1,2^k]には2の平方数・立方数などが含まれるが,ラフにスケッチすると,すべての整数のうちで,2の平方で割り切れる数は(2のk乗数も含めて)1/2^2程度,2の立方で割り切れる数は(2のk乗数も含めて)1/2^3程度あるから,2のk乗までわたってとれば,近似的に
1+1/2+1/2^2+1/2^3+・・・+1/2^k<2
したがって,最大で見積もって
2^2(2^(2^k)-1)
程度にしかならない.
一方,
(4/2^k)^(2^(2^k)-1)=1/2^(k-2)(2^(2^k)-1)
であるから,(この見積もりが正しければ)
k−2>2
k>4,すなわち,n>2^4=16ではP^2は整数にはならないことになる.それでも無駄は多いのであるが,数値計算の結果は後日報告したい.
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[雑感]
この非整除性の問題が,係数
gk=(k^2)!/1・2^2・・・k^k・(k+1)^k-1・・・(2k−1)
g1=1,g2=2,g3=42,g4=24024
g5=701149020
g6=1671643033734960
g7=475073684264389879228560
g8=22081374992701950398847674830857600
の整除性の問題と好対照をなすものに発展するとは思いもしなかった・・・.
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