■n次元正多面体の辺と対角線(その7)

 すべての次元で単位球に内接する正多胞体(頂点数v)のすべての辺と対角線の長さの平方和はv^2で与えられる.これまで単位球に内接する正多胞体について考えてきたが,内接しない場合(外接球をもたない場合)はどうなるであろうか?

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[Q]v個の頂点(P1,・・・,Pv)をもつ正多面体が半径1の球の内部に存在するとき,Q=Σ(1,v)|P1Pj|^2の値は?

[A]|Pj|≦1,max(|P1|,・・・,|Pv|)=1

   P1+P2+・・・+Pv=r,c=|r|/v

とする.

 内積をつかえば

  Q=(P1−P1)・(P1−P1)+(P2−P1)・(P2−P1)+・・・+(Pv−P1)・(Pv−P1)

 ベクトル解析では原点はどこでも好きなところに選ぶことができるから,(P1を原点とするのではなく)球の中心に原点をおくと,

  (Pj−P1)・(Pj−P1)=P1・P1−2P1・Pj+Pj・Pj

  Pj・Pj≦1

より

  (Pj−P1)・(Pj−P1)=P1・P1−2P1・Pj+Pj・Pj≦2−2P1・Pj

よって

  Q≦2v−2P1・(P1+P2+・・・+Pv)

が得られる.

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

[1]P1+P2+・・・+Pv=0のとき

  Q≦2v

  SS=v/2×Q≦v^2

[2]P1+P2+・・・+Pv=r≠0のとき

  Q1≦2v−2P1・r

  Q2≦2v−2P2・r

  ・・・・・・・・・・

  Qv≦2v−2Pv・r

  ΣQ≦2v^2−2(P1+P2+・・・+Pv)・r=2v^2−2r^2

  SS≦v^2−r^2=v^2(1−c^2)

で与えられる.

[3]外接球をもたないジョンソン立体はJ7-10,J12-18,J20-26,J28-33,J35-36,J38-61,J64-71,J84-92である.そのうちJ15,J28,J31,J36,J39,J43,J55,J59,J67,J69,J91は中心対称であるからΣPj=0を満たす.ΣPj=0を満たすが中心対称でない多面体(たとえば,ねじり変形させたJ26など)もある.

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