■縮小三角形の問題(その3)

 不定方程式

  a^2+λb^2−(λ+1)c^2=0

において,λ=2のとき,a=1,b=11,c=9がひとつの解であるが,これでは三角形にならない! a,b,cがすべて整数の例があるだろうか?

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 c^2=a^2+b^2−2abcosCとおくと

  λa^2+b^2−2(1+λ)abcosC=0

λ=2のとき,

  b^2−6abcosC+2a^2=0

 bに関する2次方程式の解の公式を使って

  b=3acosC±{(3acosC)^2−2a^2}^1/2

  b/3a=cosC±{cosC^2−2/9}^1/2

 たとえば,cosC=11/18のとき,右辺は有理数となり,

[1]b/3a=cosC+{cosC^2−2/9}^1/2=1

[2]b/3a=cosC−{cosC^2−2/9}^1/2=2/9

[1]b=3a=kc  (kは有理数)とおく.

  a^2+2b^2=19a^2=19(kc/3)^2=3c^2

  k^2=27/19となり,kは有理数という仮定に反する.

[2]b=2a/3=kc  (kは有理数)とおく.

  a^2+2b^2=17a^2/9=17(3kc/2)^2/9=3c^2

  k^2=12/17となり,kは有理数という仮定に反する.

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  a^2=b^2+c^2−2bccosAとおくと

  (1+λ)b^2−λc^2−2bccosA=0

λ=2のとき,

  3b^2−2bccosA−2c^2=0

bに関する2次方程式の解の公式を使って

  3b/c=cosA±{cosA^2+6}^1/2

  b^2=c^2+a^2−2cacosBとおくと

  (1+λ)a^2−λc^2−2λcacosB=0

λ=2のとき,

  3a^2−2c^2−4cacosB=0

aに関する2次方程式の解の公式を使って

  3a/2c=cosB±{cosB^2+3/2}^1/2

などに対して同様の方法を試みたところでしかたないだろう.

 不定方程式

  a^2+λb^2−(λ+1)c^2=0

λ=2のとき,a^2+2b^2=3c^2の整数解を代数幾何的(類体論的?)に求めて,二辺の和は他の一辺よりも長いかどうかを確かめる方が近道と思われる.

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 まず,a^2+2b^2=3c^2で二等辺三角形でNGなのは明らか.それから畏友・阪本ひろむ氏が1000位までの整数を総当たりで調べてくれたが,条件を満たすa,b,cはなかった.

 氏いわく「ユークリッドが√2が無理数であることを証明するために三角形を使ったが,これはそれと同類の問題で,整数解は存在しないのではないか?」

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