■4次元正多胞体の元素定理(その2)

 高次元の正多面体と平行多面体の元素定理についてのコラム

  「4次元正多胞体の元素定理」

  「超立方体の基本単体の切断」

  「n次元の立方体と直角三角錐(その12)」

において,

(1)正多面体の元素定理を高次元正多面体に一般化することは可能であること

(2)平行多面体の元素定理を高次元平行多面体に一般化することは興味深い問題であるが,容易ではないこと

を説明した.これらの記事をお読み下さった一松信先生のコメントを紹介したい.

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【1】4次元の特殊性について

 正単体には自己双対といった性質がありますが,基本単体には関係なさそうです.また,3次元の場合は,偶然,半立方体が正四面体という特別な関係がありますが,このような性質は4次元以上では期待できません.

 4次元の場合,正8胞体,正16胞体,正24胞体が仲のよい一族であり,これらの基本単体を分解した相互の図形からいろいろと有益な準正多面体が構成できそうに思えます.たとえば,正16胞体の基本単体と正24胞体の基本単体とは合同ではないがよく似た形です.適当に拡大すると10本の辺の長さの比は,長い方から

  2√3,3,2√2,√6,√6,2,√3,√3,√2,1

となり,また,10枚の面も10組の互いに合同な面の組み替えになっています.うまく切って並べ替えれば分解合同かもしれません.

 正8胞体の基本単体,辺長は

  2,√3,√3,√2,√2,√2,1,1,1,1

とは形が違いますが,これも分解合同になるかもしれません.もちろんこれは4次元の特殊性で,n≧5には通用しないと思います.正5胞体は「カヤの外」のような印象です.

 5次元以上になるとますます直観がきかず,わかりにくくなって,目下の所「五里霧中」です.

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